1育て方や、教え方が問題ではありません。親自身が落ち込まない
ついつい子供が小さい時の、しつけや育て方に目を向けてしまいます。
子ども自身がもって生まれた特性に、子供の知覚の混乱や不安がくわわって作られた状態のことだと教わりました。
知的障害ではないことを確認しておきましょう。
息子の小学2年生の通信簿です。
国語がやはり学習できていません。字が読めなかったので、当然算数も読んで答える問題は解答できません。
当時担当の先生は学習障害とは、気づいておられないので、学習意欲が無いようにみての、通信欄のコメントです。
小学校1年生の時の担任の先生は、40代のベテラン先生でしたが、学習障害のことを知らない先生だったので、この子は怠けているだけとよく言われました。
2子供の環境を第一優先 子供の知覚や認知の混乱や不安には、家庭での親の関わり方や、学校の教師の協力など、周囲の人の関わり方が、大きな影響をおよぼすと思います。
現在フリーランスのカメラマンとしている息子が学習障害とわかった時、約20年前当時は、現在のように支援が整っていない時代でした。
小学6年生の時、学習障害かもしれないということで、学校から紹介されたのが、家庭相談センターでした。
そこで学習障害である確認のための面談がなされ、学習障害であることが判明しました。
小学校卒業を控えての時期でした。
家庭相談センターであることが案内されました。
ある大学にて、学習障害の研究をされている教授がおられるということで、紹介をしていただきました。
時期的には、中学校進学してから、その大学に伺うことになりました。
そこの大学の教授のお話では、自分たちは学習障害の、特に「読み書き障害」の研究をされていました。
読み書きに困っている子供たちが、どのようにしたら読み書きの障害を克服していけるか、研究しているとのことです。
良ければ私の息子を研究材料として関わらしてもらえればということで、カウンセリングしてもらいました。
私達夫婦にとって、援助を頂く術が他にありませんでしたので快諾し、息子がその大学にカウンセリングのために通うことになりました。
子供自身、自分が学習障害であることを隠さずに、居られる場所ができたのが良かったと思います。
3一人ひとりの特性に応じた指導や本人の自覚によって、力を伸ばす可能性があります。親は子供の応援団 励ますことに集中
大学のカウンセリングは、隔週の土曜日に予定を入れていただきました。
そこでのお話では、学習障害の子供たちは、左脳に何らかの原因で読み書きに対して、非常に劣ってしまうということで、右脳を意識したカウンセリングがなされました。
ここで関わっていただいたのが、教授と大学の生徒さんです。
これは大きな助けになりました。読み書きに苦労している息子を励まし、それ以上に、息子自身を受け入れ励まして、精神的な面においてのフォローが大変助かりました。息子も嫌がらず中学3年生まで通いました。
家庭では息子に対して字がもっと覚えられるようにと、かるたやドリルなど用意しましたが、大学から頂く宿題だけで、いっぱいいっぱいでした。
大学でカウンセリングを受けた日は、疲れ切ってしまい、家に帰ってからは、ぐったりとして眠りについていました。
教授のお話では、私達が普通に読み書きする時のエネルギーと比べると、学習障害をもっている子供たちは、私達が想像を越えたエネルギーを使用するため、疲れ切ってしまうことを言われていました。
それを思うと、大学での宿題を精一杯頑張っている息子に、これ以上頑張れと、プレッシャーを掛けることは、夫婦ともども気持ちは消えていました。
左脳が字を覚えにくいぶん、右脳の働きが良いのか、高校生の時You Tubeで車に興味のあった息子は、エンジンの構造などを目で見て覚えたということです。
それが幸いして高校卒業後には、ガソリンスタンドや鈑金塗装のお店にも勤めていました。カメラマンになる前の勤めに関しては、また違う機会に掲載します。
特に親御さんは、字の読み書きできないことに、嘆き悲しむより、その子供が何を喜び楽しみ、前向きに進もうとするのか、見守ってあげて頂きたいと思います。